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よるかぜ@DEEP

私の趣味、世界観、センスに共感してくれる人の集まるクオリティの高いサイトにしていきたいです。ほぼ読書感想文です。

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このサイトは私の独断と偏見で書かせて頂いております。

読書好きの皆様の書籍選びの参考になればと考えておりますが、万が一お気を悪くされたり不愉快な思いをされたら申し訳ないです。駄文乱文ではありますが、是非覗きに来てください。


現在の暫定ランキング

第1位 「池袋ウエストゲートパーク(1~7+外伝)」 石田衣良

第2位 「泣ける2ちゃんねる(1,2)」  泣ける2ちゃんねる管理人

第3位 「秘密」 東野圭吾 

4位 「白夜行」 東野圭吾

5位 「特別法第001条DUST」  山田悠介

6位 「容疑者Xの献身」 東野圭吾

7位 「アキハバラ@DEEP 」 石田衣良

8位 「LAST」 石田衣良

9位 「Deep Love―アユの物語」 Yoshi

10位 「電車男」 中野 独人

11位 「もっと、生きたい…」 Yoshi



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白夜行

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白夜行 (集英社文庫) 


東野 圭吾 (著)









この作品はテレビドラマで知ったのですが、途中の1話だけ何かをしながらちょろっとだけ見て、非常に気になっていました。当然その時は原作の著者が東野圭吾さんだとは露知らず、知った時には何としてでも読みたいと決心しました。文庫本がことごとく置いてなくて困難を極めましたが、自宅そばの寂れた書店で発見し購入しました。

さて内容なんですが、僕が映像で見たときに何が気になったかというと、鬼気迫るサスペンス調の流れのなかで「兄妹の絆」「幼少の頃の衝撃的な時事」「絶対的な秘密」が紐解かれていく様子です。どれも僕の中では傑作を信じてやまない重要な要素です。

実は「幻夜」という作品のほうを先に読んだのですが、非常に似ていました。両方とも文庫本で言うと2冊分ほどになる大作なのですが、テーマを一言で言うと、人生のすべてを犠牲にして成功を掴む強かな女性の話、というふうに僕は受け止めました。フィクションなのだから当然といえば当然ですが、ノーミスでパーフェクトに局面を打開し、先手先手を打つ様は本当に鮮やかです。基本的に全部法に触れるような行動なんですが、ルパンのようなニュアンスですかね。ちがうかー。正義感ゼロですからね・・・

あとがきの解説には何とノワールの巨匠「馳星周」さんが担当し、「嫉妬した」という表現で絶賛をしています。ノワールというのは「人間の暗い側面、邪な断面を描くこと。またはそれに准ずる世界観を描くこと」ということです。東野圭吾という書き手は本当に色々な引き出しを持っているなと毎回痛感します。どちらかというとBADENDのような影を落とす結末が多いようですが、「秘密」の時のような温かいストーリーも大好きです。

今後とも目の話せない作家さんです。

容疑者Xの献身 東野圭吾

9784163238609.jpg 東野圭吾 著
 文芸春秋
 2005年08月発行







最近ドラマにもなったことで旬な一冊ですね。
直木賞を獲った人気のガリレオシリーズです。
ドラマのせいで、湯川学のイメージがどうしても福山になってしまいます。
ほかの役所はともかく、この湯川学だけは思いっきりハマリ役だと思います。

そんなこともあり、非常にイメージしやすく頭に入ってくる印象でした。
実際にドラマの方は見たことがありませんが、おそらく出来は良いものになっていると推測されます。俳優陣も豪華なラインナップですしね。力の入ったドラマ制作となっているようです。

さてこの本の内容に触れますが、ある隣人の凶行を知った主人公の数学者石神が、隣人を守る為に尽力し、それを主人公の旧友である物理学者湯川が事件の真相に迫るというストーリーです。非常に特殊なケースで話自体おもしろいのですが、最もポイントとなるのは数学者である主人公石神とガリレオこと物理学者の湯川という2人の天才の繰り広げる頭脳戦です。

まず隣人というのは女性で、当初ほとんど面識の無い隣人のためになぜ犯行隠蔽に尽力するのかという疑問ですが、これは石神の特別な感情によるものです。恋愛感情などと簡単に言い表せるものではなく、恩返しという言葉で説明しているのですが、ここの部分が非常に作品の肝になっています。「愛」というものの表現として通常の想像を超えた無償の愛、その愛の形を命がけでやってのけようとします。犯罪を犯すという許される行為では無いのですが、石神の行動や思考には本当に感動しました。

石神の使用したトリックですが、本当に周到で僕も読んでいて全く気づきませんでした。緻密に計算され事件の発端であり石神が庇う隣人の靖子でさえ何も気づかずに事件の終焉を迎えてしまうという完璧なトリックです。ただ、それは石神の自分を犠牲にするという確固たる覚悟なくしては完成されないものですので現実世界においては使用不可能なものであるといえるでしょう。

本来であれば誰も事件の本質に気づかないで石神の書いた筋書きで終焉を迎えてしまう訳ですが、そこで天才物理学者が憚ります。彼の推理もまた天才的で、事件の本質に届いてしまう訳です。ここで重要なのが湯川が事件の真相を求める理由は石神を想う気持ちであり、2人は唯一無二の難しい会話を楽しめる友人なわけです。

最終的には石神の意図にまで届くわけですが、石神の尊厳を護る為に靖子に事件の全容を話してしまいます。驚愕し、自責の念に駆られた靖子は出頭の道を選びます。署内で石神と対峙し土下座をするのですが、非常に切ない結末となります。石神にとっては先の人生をまで犠牲にしたものであったのに結果として靖子を生かすことにはならなかった訳です。

最後は石神の咆哮でこの話は終わるのですが、その時石神に触ろうとした警官を湯川が止めます。「彼にさわるなっ!」「せめて、泣かせてやれ・・・」湯川の石神を想う気持ちが伝わってきます。

素晴らしい作品ですので、おすすめです。

アキハバラ@DEEP

31459334.jpg 石田衣良 著
 文芸春秋 出版
 2004年11月発行









石田衣良さんのファンですので、この本のことは以前から気になってました。
でも、いつも購入には至らずスルーしていました。

オタクっぽい内容だろうなと予想し、いまいち読みたいという気持ちになりませんでした。
パソコン用語が飛び交うITちっくな内容を敬遠していた為です。

基本的に僕が本を選ぶ基準は、「いかに自分が思い入れ出来て自分とは完全に逸脱した世界観か」
ということですので、普段パソコンを使うことの多い僕の生活スタイルからは
脱出できないのではないかと思ったからです。

で、まぁある日いつものように読む本が無くなったので見に行ったんですよ。
新作の中にめぼしい本がなかったので好きな作家のコーナーに行きました。

好きな作家といっても2、3人ほどしかいませんけどね。
それでも特に読みたい本が無かったので前々から気になっていたこの本を手に取るわけです。

初めて中をパラパラっと見てみました。すると何やら面白そうです。
正直プロローグは意味わかりません。後々わかる仕様になってます。
でも僕の心は引き付けられました。さすが衣良さん。
なんですかあのギリシア神話や聖書のような件は。

あと楽しみな点としては、本が厚いことです。読み応えありそうです。

で、ちらっと内容に触れますと、やはりオタクたちのお話です。
念のために断っておきますと、オタクという人種に対して特に偏見はありません。
オタクといっても幅広く、ある分野に特出した才能を持つようなオタクの人に対しては
敬意の念すら感じます。

ある種のイメージダウンの原因となるアニメオタクですとか、
美少女フィギュアオタクですとかには嫌悪感を覚えるのは僕も一緒ですが。

この話の登場人物たちは全て前者です。
6人の若者たちの話なんですが、みんなスペシャルな才能の持ち主たちです。

そしてこの話で最もポイントとなるのが、みんなそれぞれ致命的な欠陥を持ち、
互いに補い合い成り立っているということです。

ページというアキハバラ@DEEPのリーダーは素晴らしい文章構成能力や思考力が
あるものの、激しい吃音によって口頭での表現は絶望的です。

僕も軽度の吃音を患ってますが、そんな特出した能力はありません(´・ω・`)

ちなみにアキハバラ@DEEPというのはページの作った会社です。
後にとんでもないソフトウエアを開発し、それを巡った聖戦の物語です。

僕はどんな書籍でもマンガでも映画でも、割と泣けるほうですが(遺伝によると思われ)
もちろんこの本も感動的で泣けました。

最初はリラックスして本を読む時までパソコン用語など見たくないなと
思っておりましたが、特に気にもならなかったです。
あまり詳しくない方でも解りやすく書いてありましたので問題ないと思います。

あと秋葉原という場所も僕から見たら馴染み深い場所でしたので、
土地勘もあって内容が頭に入ってきやすかったです。
以前、外神田の会社に通勤していましたので。

とんでもないソフトウエアというのはAI(人工知能)付き検索エンジンのことなんですが、
非常に夢のあるアイデアだと思いました。
夢は夢でも近い将来ほんとうに実現するんじゃないかと期待させてくれるものです。

衣良さんの幅広い題材とアイデアにはいつも感服しております。
是非読んでみてほしい一冊です。

池袋ウエストゲートパーク

30844685.jpg 石田衣良 著
 文芸春秋 
 2001年07月出版







ほんと大好きです。ぶくろさいこー!

IWGPを最初に知ったのはテレビドラマでした。ドラマがそもそも非常におもしろかったです。
長瀬を主役に使ったのが最高でしたね。あんなにハマル役なかなか見たこと無いです。

それで書籍も是非買って読んでみようと思ったわけです。

池袋といえば4,5年ほど生活の拠点となっていた場所なので親近感があります。
わりと細かい場所の描写とかあるのですが、全部解りました。
ちなみに主人公マコトの働く果物屋は実際にはありません。

書籍として全6巻出ていまして、その全てが甲乙付け難い非常にクオリティの高いものです。

最初にドラマを見たときは、原作者は若者だろうなと踏んでいたんですが、
意外にも僕より20年も長く生きておられる石田衣良さんと知り驚きました。
感受性が素晴らしく豊かなんだろうなと容易に想像できます。

僕も裏社会のことは大体知っていると自負していますが、
衣良さんも凄い豊富な知識をお持ちで、ただただ感服しました。
きっと何事にも興味を持って生きておられるんだと思います。

内容はどれも社会問題となったような都市部の諸問題を取り上げているんですが、
解っていても新鮮で斬新で、何よりマコトの人間性に魅了されました。
困っている人、弱者を絶対に放っておけない性格で正にヒーローです。
機械オンチで容姿端麗にも関わらず女性が苦手だったり、
自分が弱いちっぽけな存在と認識しており、ある意味パーフェクトな人間だと思います。

あらゆる人種がマコトマコトと彼の元に集まってきます。

ドラマではカットされましたが、マコトにはクラシック愛好家といった側面もあり、
ちょいちょいクラシックに関する件が出てきます。
是非僕も同じものを聴いてマコトの気持ちに浸ってみたいなと思いました。

あとドラマと異なるのはヒカルの存在です。
ドラマではマコトの彼女として終始登場しますが、書籍では第1巻の最初にしか登場しません。
基本的にマコトは独り身ということで話は進んでいきます。
ヒカル役の加藤あいが妙にイメージが強いですが、あれはドラマ版特有のものです。
ラブコメ物ではありませんのでご認識を。

1~5巻はマコトに取り巻く事件を描いていますが、
その後に出された外伝「赤と黒」ではマコトの友人でヤクザのサルが活躍します。
外伝にはマコトを登場させないという、斬新な設定となっています。
これはこれで最高におもしろい物語ですのでお見逃し無く。

どんなに時間が経過しても僕の中では生涯No1だと思います。
そして衣良さんの本はいずれコンプリートしたいです。あとちょっとですけど。

とにかくおすすめです。絶対に読んで良かったと思わせることが出来ます。 

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誕生日:
1980/02/02
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サッカー 読書 金卵
自己紹介:
なにいってんだあんたThe World of GOLDEN EGGSだよっ

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